男性幹部比率が多い会社において女性を役員登用する際によく言われる事がある。
うちは実力があれば男性も女性も関係ない!だからゲタを履かせるなんて必要ない!
これは大きな勘違いで「実力にゲタをはかせるのではない」ということを分かっていない人が多い。
ゲタの意味
評価する側はどうしても自分に似ている性質の人の評価を高くしがちです。
「細かく話さなくてもいつも自分の思うドンピシャな答えを持ってくる、あいつは可愛いやつだ」
馬が合う、気が合う、思考回路が似ているというやつですね。
こう思っちゃうのは男性上司だろうが女性上司だろうが一緒です。
楽なんですよね、同質の人が部下にいると。
議論する時間も取られず、イライラもしない。
楽をしようとする上司は自分と同質の似たような人ばかりで組織を形成しちゃうのでイノベーションが起きにくくなり結果、時代に取り残される会社や組織になっていきます。
まだまだ日本の社会は評価側に男性が多いので、そーなるといつまで経っても性別においては異質となる女性が幹部の候補に上がってこない。
実力があるのにも関わらずです。
これは部下側が男性であっても言えて上司とは異質である実力者だと評価されづらくなったりもするんです。
上司ができないところをカバーできる部下がいれば超素敵で有能なチームになるのに。
そういった評価はバイアスから来る偏ったものだから、そこを是正する必要があるんですね。
そう、ゲタをはかせると言っているのはこの偏った評価を是正するために使うと言っているのです。
ゲタをはかせるやり方(エクイティ)は会社によって決めれば良い
エクイティとは衡平と訳されたりもします。平等とは違うので、そういった意味で差別じゃないか!と言われることもあるのですが全然違います。例えば・・・
東側に大きく傾いた高さ5mくらいの果実の木がありました
時々熟した果実が落ちてくるので東側にいる子供はいつも果実を拾えます。
でも西側にいる子供のところには果実が全然落ちてきません。
それを見た大人が少しでも便利になるように5段あるハシゴをそれぞれの子供に平等に与えました。
果実の木は東側に傾いているので東側の子供は直接果実をもぎ取ることができるようになりましたが、
西側の子供はまだ果実に届かず、全然食べれませんでした。
そこで西側の子供には8段あるハシゴを用意してあげたところ、果実に手が届き無事に食べることができました。
平等なハシゴを渡してもそもそもの木が真っ直ぐ立っていないのでチャンスを掴む点では平等にならないのです。
チャンスを掴める状態を用意してあげること、これがエクイティを考えるということなのです。
エクイティが会社を強くする
ライフイベントでどうしてもキャリアが中断されがちなのは女性が多い。
そのぽっかり空いたキャリアの穴を埋めるための施策が必要なのです。
お子さんを産んだらやはり3年から8年は休んだり、時短で勤めたりしなければなりません。
体力があって時間が使える年齢にぽっかり空いちゃうキャリアの穴。
能力、実力があっても、その穴を埋めるのは本人だけの努力では到底埋まりません。
その間に同時期に入社した男性は途切れる事なくキャリアを積んでいけるのです。
その差をしっかり意識して埋めてあげる必要が会社にはあります。
それがエクイティです。
そこを想像できる会社、配慮できる会社はどんどん多様性のある組織開発が進み強いチームができています。
そんな会社を見極めて入社する、転職する、株を買うなどしていけるといいですね。
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hako 女性
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